水着の塩素臭除去!プロが教える正しい洗い方と消臭術

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水着の塩素臭除去!プロが教える正しい洗い方と消臭術

プールで楽しんだ後、水着に残るツンとした塩素の臭いに悩んでいませんか?「水着の塩素の匂いはどうやって落とすの?」と検索している方も多いかもしれませんね。

結論から言うと、水着の塩素臭は「脱いですぐのひと手間」と「正しい洗い方」を実践すれば、ご家庭でも驚くほどスッキリ除去できるんです!

ただし、フィットネス水着の洗い方や、競泳水着の洗濯で使う洗剤には少し注意が必要です。もし、うっかり水着を乾燥機にかけてしまった場合も、諦めるのはまだ早いですよ。

この記事では、プール後の塩素を効果的に落とすための具体的な水着塩素臭除去の方法から、水着を洗濯機で洗う際のポイント、子供の水着の洗い方まで、この道20年の洗濯博士ひなたが徹底解説します。

水着を洗わないとどうなるか、新しい水着は洗うべきか、といった疑問にもお答えしますので、正しい手洗いの方法をマスターして、お気に入りの水着を長持ちさせましょう!

この記事のポイント
  • 水着の塩素臭の原因と放置するリスク
  • 初心者でも簡単な正しい手洗いの手順
  • 洗濯機を使う場合の注意点とコース選び
  • 子供用や競技用など水着の種類別ケア方法
洗濯博士ひなた

こんにちは!洗濯博士のひなたです。プール後のあの塩素のニオイ、分かります!

楽しい思い出と一緒に、ニオイまで持ち帰っちゃうと少し残念な気持ちになりますよね。実は私も昔、子供の水着を適当に洗ってしまって、次の年に出したらゴムがヨレヨレになっていた…なんて失敗をしたことがあるんですよ。

でも大丈夫!水着が喜ぶ正しいケアの方法を知れば、塩素のニオイも、生地の傷みも怖くありません。

この記事を読み終える頃には、あなたが水着ケアの達人になっていることをお約束します!

目次

水着塩素臭除去の基本!原因と正しい洗い方

水着塩素臭除去の基本!原因と正しい洗い方

水着を洗わないとどうなる?臭いの原因

【業界団体の事実】塩素が水着の「寿命」を縮める科学的理由

日本化学繊維協会の技術資料によると、水着の伸縮性を生み出している「ポリウレタン弾性繊維(スパンデックス)」は、プールの消毒に使われる塩素に長時間触れることで化学的に分解され、脆くなる性質があります。これが、水着のゴムが伸びたり、生地が薄くなったりする主な原因です。

濡れた水着を放置することは、この化学反応を進行させるだけでなく、繊維に付着した日焼け止めオイルなどの油分が紫外線の影響で酸化し、生地の変色や黄ばみを引き起こすことも確認されています。着用後すぐに真水で洗い流すことは、これら複数のダメージ要因から水着を守るための最も効果的な応急処置なのです。

(出典:一般社団法人 日本化学繊維協会の公開資料に基づく情報)

プールや海水浴の後、楽しかった気分のまま濡れた水着をバッグの奥にしまい込んでいませんか。この何気ない行動が、実はお気に入りの水着の寿命を急速に縮める、最も大きな原因となっています。

水着を洗わずに放置すると、まずプールの消毒用塩素や海水の塩分が繊維に付着したまま乾燥し、結晶化します。特に、水着の伸縮性を支える重要な素材であるポリウレタン繊維は、塩素に非常に弱い性質を持っています。

塩素が長時間触れることで、このポリウレタン繊維が化学的に分解され、生地の伸びや戻りが悪くなる、薄くなる、最悪の場合はプチプチと切れてしまうといった劣化を引き起こすのです。これが「ゴムが伸びた」状態の正体です。

さらに深刻なのが、目に見えない雑菌の繁殖です。濡れた水着は、温度と湿度が保たれた雑菌にとって天国のような環境。そこに汗や皮脂、日焼け止めといった栄養分が加わることで、雑菌は爆発的に増殖します。

これが、あの不快な生乾き臭や酸っぱいニオイの主な原因となります。さらに放置すれば、黒いポツポツとしたカビが発生してしまうことも。一度カビが生えてしまうと、繊維の奥深くに根を張るため、完全に取り除くのは非常に困難になります。

放置が招く3大トラブル

  • 化学的なダメージ:塩素や塩分がポリウレタン繊維を破壊し、色褪せや型崩れ、生地の劣化を招きます。
  • 雑菌の繁殖:汗や皮脂をエサに雑菌が増え、悪臭やカビの原因となり、衛生的にも問題が生じます。
  • シミの固着:日焼け止めや皮脂汚れが酸化し、洗濯しても落ちない黄ばみや黒ずみとして定着してしまいます。

このように、水着を洗わないという行為は、見た目の美しさ、機能性、そして清潔さの全てを損ない、大切な水着の寿命を自ら縮めてしまうことに他なりません。

プール後の塩素はどうやって落とすの?

プール後の塩素はどうやって落とすの?

水着を塩素のダメージから守るためのケアは、プールや海から上がった、まさにその瞬間から始まります。最も効果的で、誰にでもすぐにできる応急処置が「可能な限り早く、たっぷりの真水で洗い流す」ことです。

これは、家に帰ってから本格的に洗うまでの間に、塩素が繊維に与えるダメージを最小限に食い止めるための重要なステップです。

シャワーを浴びる際に、脱いだ水着も一緒に足元で軽く踏み洗いするだけでも効果は絶大です。できれば、30秒から1分ほど時間をかけて、シャワーの流水を当てながら水着全体を優しく揉むようにして洗いましょう。

こうすることで、生地の表面だけでなく、繊維の間に染み込んだ塩素や塩分を効率的に押し出すことができます。砂がついている場合は、この段階で大まかに洗い流しておくことも大切です。

この「その場ですすぐ」という一手間を惜しむと、塩素は移動中に乾燥し、繊維に固着してしまいます。そうなると、後の洗濯でも落としにくくなり、生地へのダメージも進行しやすくなるため、「スピードが命」と心に留めておきましょう。

すすいだ後の水着は、決して雑巾のように固く絞ってはいけません。型崩れの原因になります。両手で優しく挟んで水気を押し出すように切り、乾いたバスタオルに包んで持ち帰るのが理想的です。

通気性のないビニール袋に長時間密封すると、中で蒸れてしまい、雑菌が繁殖する原因になるため、できるだけ早く袋から出してあげてくださいね。

水着の塩素の匂いはどうやって落とすの?

帰宅後、水着から漂うツンとした塩素の匂いを本格的に取り除くには、化学的なアプローチが有効です。その基本となるのが、「おしゃれ着用の中性洗剤を使った丁寧な手洗い」です。

一般的な弱アルカリ性の洗濯洗剤は洗浄力が高い反面、デリケートな水着の繊維を傷めたり、色落ちを促進させたりする可能性があります。その点、中性洗剤は生地への負担が少なく、塩素の成分を優しく洗い流すのに最適です。

しかし、すでに臭いが強く染みついてしまっている場合は、洗剤だけでは太刀打ちできないこともあります。そんな時は、ご家庭にある身近なアイテムを使った「中和」という方法を試してみましょう。

塩素臭を中和する裏技:クエン酸・お酢・重曹の活用

プールの塩素(次亜塩素酸カルシウムなど)はアルカリ性に傾いているため、酸性の物質で中和することで臭いを和らげることができます。

アイテム使用量の目安(水2Lに対して)特徴と注意点
クエン酸小さじ1杯程度無臭で扱いやすい。10~15分つけ置きした後に、中性洗剤で洗い流す。
お酢大さじ1杯程度クエン酸と同様の効果。お酢自体の匂いが残ることがあるため、すすぎは念入りに。
重曹大さじ1杯程度弱アルカリ性だが、皮脂などの酸性汚れを中和し、消臭効果が期待できる。塩素臭への直接的な中和作用は弱め。

手順:洗面器に30℃以下のぬるま湯を張り、上記のいずれかをよく溶かします。そこに水着を10~15分ほどつけ置きし、その後、水を替えて中性洗剤で優しく押し洗いしてください。最後は、成分が残らないよう十分にすすぎましょう。

ただし、これらの方法は生地の染色によっては色落ちを招く可能性もゼロではありません。まずは基本の中性洗剤での洗濯を試し、それでも臭いが気になる場合の最終手段として、必ず水着の目立たない部分で試してから全体に行うようにしてください。

新しい水着は洗うべき?着用前の注意点

新しい水着は洗うべき?着用前の注意点

デザインに一目惚れして購入した新しい水着。「早くこのまま着て出かけたい!」と心が逸りますが、その気持ちをぐっとこらえて、着用前に一度洗濯することをおすすめします。この一手間が、快適な着心地と肌の安全を守るために非常に重要です。

新しい水着を洗うべき理由は、主に3つあります。

  1. 衛生面を確保するため:あなたが手にするまで、その水着は製造工場から倉庫、そして店舗へと長い旅をしてきました。その過程で、多くの人の手に触れたり、ホコリが付着したりしている可能性があります。また、店頭で他の誰かが試着していることも考えられます。清潔な状態で着用を開始するために、まずはリセットしてあげましょう。
  1. 化学物質を除去するため:衣類には、製造過程でシワを防ぐための「ホルムアルデヒド」や、生地の風合いを調整するための「糊(のり)」などが使用されていることがあります。これらが肌への刺激となる可能性があるため、一度洗い流すことで安心して着用できます。
  1. 色落ちや色移りを事前に防ぐため:新品の水着、特に濃い色のものは、生地に定着しきれなかった余分な染料が付着しています。これを「浮き色」と呼びます。

    そのまま着用して汗をかいたり、水に濡れたりすると、この染料が溶け出して肌や他の衣類、タオルなどに色移りしてしまうことがあります。事前に一度洗っておくことで、この浮き色をある程度落とし、色移りのリスクを大幅に減らすことができます。

洗い方は、この記事で後述する「基本の手洗い方法」で十分です。お気に入りの水着との長い付き合いを始めるための、大切な最初のステップだと考えてくださいね。

基本の水着の洗い方!やさしい手洗い

【大手メーカーが推奨】なぜ水着には「中性洗剤」が最適なのか?

大手洗剤メーカーの花王株式会社は、水着の洗濯に「エマール」などの「おしゃれ着用中性洗剤」の使用を公式に推奨しています。その理由は、一般的な弱アルカリ性洗剤に比べて洗浄力がマイルドで、デリケートな繊維への負担が少ないためです。

特に、鮮やかな色や柄が多い水着にとって、色あせは大敵。中性洗剤は、弱アルカリ性洗剤に比べて染料を落とす作用が穏やかなため、大切な水着の色を長持ちさせる効果が期待できます。また、繊維を傷つけにくいため、ポリウレタンの劣化を抑え、伸縮性を保つ上でも最適な選択とされています。

(出典:花王株式会社 商品Q&A「水着やラッシュガードの洗い方は?」

お気に入りの水着の鮮やかな色とフィット感をできるだけ長く保つ秘訣は、優しく丁寧な「手洗い」にあります。洗濯機の手軽さは魅力的ですが、デリケートな水着の繊維にとっては、時に過酷な環境です。少しの手間をかけるだけで、水着の寿命は格段に延びますので、ぜひこの基本の洗い方をマスターしましょう。

準備するもの

  • 洗面器、または清潔なシンクやバケツ
  • おしゃれ着用中性洗剤(ライオン「アクロン」や花王「エマール」など)
  • 30℃以下の常温の水、またはぬるま湯(熱いお湯は厳禁です)
  • 吸水性の良い清潔なバスタオル

丁寧な手洗いの4ステップ

  1. 【溶かす】洗剤液の準備:
    洗面器に水を張り、規定量のおしゃれ着用中性洗剤を入れ、手でかき混ぜて均一に溶かします。洗剤がダマにならないように、しっかりと溶かしきることがポイントです。水の量は、水着がゆったりと浸るくらいが目安です。

  2. 【洗う】優しく押し洗い:
    水着をきれいに畳んでから、洗剤液の中に静かに沈めます。そして、手のひら全体を使って、優しく「沈める、持ち上げる」という動作を20~30回繰り返します。

    これを「押し洗い」と言います。生地同士をゴシゴシと擦り合わせたり、強く揉んだりする行為は、毛玉や繊維の傷みの原因になるため絶対に避けてください。特に汚れが気になる部分は、指の腹で軽くつまむようにして、汚れを押し出すイメージで洗いましょう。

  3. 【すすぐ】泡が消えるまで念入りに:
    一度洗剤液を捨て、新しいきれいな水を洗面器に張ります。押し洗いと同じ要領で、水を優しく押しながら洗剤成分をすすぎ出します。水が濁らなくなるまで、最低でも2~3回は水を入れ替えて、泡が完全に出なくなるまで丁寧に繰り返してください。すすぎ残しは、変色や肌トラブルの原因になります。

  4. 【脱水】タオルドライで優しく:
    すすぎ終わった水着を、絶対に雑巾のようにねじり絞ってはいけません。これが型崩れや生地の伸びを引き起こす最大の原因です。乾いた清潔なバスタオルの上に水着を広げ、タオルで挟み込むようにします。

    そして、上から手のひらで優しく押さえて、タオルに水分を吸い取らせましょう。水滴がポタポタと垂れてこなくなるまで、タオルの乾いた部分を使いながら繰り返します。

この丁寧な4ステップが、デリケートな水着の繊維を守りながら、塩素や汗、皮脂の汚れを効果的に落とすための最も確実な方法です。

水着を洗濯機で洗う時のポイント

水着を洗濯機で洗う時のポイント

「毎日のように使うから、手洗いは少し大変…」という方のために、洗濯機を使いつつも水着へのダメージを最小限に抑える方法をご紹介します。

ただし、これはあくまで次善の策であり、手洗いが最も推奨される方法であることは忘れないでください。洗濯機を使う場合は、これからお伝えする「3つの鉄則」を必ず守ることが、水着の寿命を守るための絶対条件です。

洗濯機で水着を洗うための3つの鉄則

  1. 【保護】必ず「洗濯ネット」に入れる:
    洗濯ネットは、水着を洗濯槽の過酷な環境から守るための「鎧」です。他の洗濯物との絡まりを防ぎ、生地の摩擦や引っ掛かりによるダメージを大幅に軽減します。

    ネットは、水着が中で動きすぎないジャストサイズのものを選び、ブラジャー用の厚手でクッション性のあるタイプが特におすすめです。

    ワイヤーやパッド入りの水着は、形が崩れないように専用の立体ネットを使うとさらに安心です。パッドは取り外せるなら、外して別々に入れるとより型崩れを防げます。

  2. 【水流】必ず「最も優しいコース」を選ぶ:
    洗濯機のコース選択は、水着の運命を左右します。「標準コース」や「スピードコース」の強い水流は、デリケートな水着の繊維を引き裂き、ゴムを伸ばす原因となります。

    必ず「手洗いコース」「ドライコース」「おしゃれ着コース」「ソフトコース」など、洗濯機に搭載されている最も水流が穏やかなコースを選んでください。これらのコースは、衣類を揺らすように優しく洗うため、生地への負担を最小限に抑えられます。

  3. 【脱水】必ず「最短時間(30秒以内)」で:
    脱水時の遠心力は、水着の伸縮繊維にとって最大の敵です。長時間脱水にかけると、生地が伸びきってしまい、元に戻らなくなります。脱水時間は、設定できる最短の時間(通常は30秒~1分)を選択してください。

    水滴が垂れない程度で十分です。脱水が終わったら、放置せずにすぐに洗濯機から取り出すことも、シワやニオイを防ぐ上で重要です。

もちろん、洗剤は手洗いと同様に「おしゃれ着用中性洗剤」を使用し、漂白剤や柔軟剤は使用しないでください。この3つの鉄則を守ることで、洗濯機でも手洗いに近いクオリティで、水着を優しくケアすることが可能になります。

洗濯博士ひなた

どうでしょう、水着の基本的な洗い方、意外と簡単でしょう?「すぐに真水ですすぐ」「中性洗剤で優しく洗う」この2つが合言葉です。これで塩素臭の悩みはほとんど解決のはず!

でも、もう少しだけお付き合いくださいね。ここからは、お子さんの水着や本格的な競泳水着など、ちょっと特別な水着のケアについて解説します。種類ごとのポイントを知れば、あなたも立派な水着ケアマスターですよ!

水着塩素臭除去の応用編!種類別の注意点

水着塩素臭除去の応用編!種類別の注意点

子供の水着の洗い方で気をつけること

子供の水着を洗う際には、大人用以上にいくつかの点に注意が必要です。なぜなら、子供の肌は大人よりも薄くデリケートで、外部からの刺激に非常に敏感だからです。塩素や洗剤の成分が水着に残っていると、肌荒れやかゆみといったトラブルの原因になりかねません。

洗い方の基本は、これまでご紹介した中性洗剤を使った優しい手洗いが最も安全で確実です。その上で、特に以下の2点を強く意識してください。

子供の水着ケアで特に重要な2つのポイント

  • すすぎは完璧に:洗剤成分が繊維に一切残らないように、すすぎの回数を大人用の時よりも1~2回多くするなど、念入りに行いましょう。水を替えても泡が全く出なくなるまで、しっかりとすすいであげてください。肌への刺激を第一に考えるなら、合成界面活性剤を含まない無添加の洗濯せっけんを使用するのも良い選択肢です。

  • 砂の完全除去:子供は水辺の砂遊びが大好き。そのため、水着の繊維の奥、特にメッシュの裏地部分などに砂が入り込みがちです。

    砂が残ったままだと、肌が擦れて炎症を起こす原因になります。洗濯前にシャワーの水流で丁寧に洗い流すのはもちろん、水着が完全に乾いてから、生地を優しく伸ばして指で軽く弾くと、繊維の奥に入り込んだ砂も効果的に取り除くことができます。

また、名札の付け根やフリルの内側などは汚れが溜まりやすいポイントです。こういった細かい部分も意識して洗ってあげることが大切です。

子供の水着は洗濯機でも大丈夫?

子供の水着は洗濯機でも大丈夫?

夏のスクールやレジャーで、お子さんが毎日のように水着を使うご家庭も多いでしょう。「毎日手洗いするのは正直、大変…」という保護者の方の気持ち、痛いほどよく分かります。結論からお伝えすると、いくつかの重要な注意点を守れば、子供の水着を洗濯機で洗うことも可能です。

前述した「洗濯機で洗うための3つの鉄則」(①洗濯ネット使用、②手洗いコース選択、③脱水最短時間)は、子供の水着の場合はさらに厳格に守ってください。その上で、以下の点にも配慮しましょう。

子供の水着を洗濯機で洗う際の追加注意事項

  • 装飾品への配慮:子供の水着には、リボンやフリル、キャラクターのアップリケなど、デリケートな装飾がついていることが多いです。これらが引っかかったり取れたりしないよう、水着を裏返してから、目の細かい洗濯ネットに丁寧に入れて保護しましょう。

  • 一緒に洗うものを選ぶ:他の衣類と一緒に洗う場合は、ファスナーやホック、マジックテープなどが付いた服と一緒にするのは絶対に避けてください。これらが水着の繊細な生地に引っ掛かり、ほつれや破れの原因になります。一番安全なのは水着だけで洗うことですが、もし一緒に洗うなら、タオル類などの柔らかい素材のものに限定しましょう。

少しの手間はかかりますが、これらのポイントを守ることで、洗濯機でも安心して子供の水着を清潔に保つことができます。

フィットネス水着の洗い方のコツ

ジムのプールなどで日常的にフィットネス水着を使用している方は、一般的なレジャー用の水着とは異なるケアが求められます。使用頻度が格段に高いため、一回一回のダメージの蓄積が水着の寿命に大きく影響するからです。

フィットネス水着を長持ちさせる最大のコツは、「使用後、その場で塩素を徹底的に洗い流す」ことです。ジムのシャワールームなどを活用し、脱いだらすぐに真水で念入りにすすぎましょう。

特に、シャンプーやボディソープの泡が水着に残らないように注意してください。これらの洗浄成分が繊維に残っていると、塩素と化学反応を起こし、生地の劣化を早める原因になることがあります。

ご自宅での洗濯方法は、基本の手洗いが最もおすすめです。毎日の数分の手間で、水着のフィット感や塩素への耐久性を長く維持できます。

また、使用頻度が高いからこそ、2~3着を着回すことも非常に効果的です。1着の水着を休ませる日を作ることで、ポリウレタン繊維が本来の弾力性を回復する時間を確保でき、結果として水着全体の寿命を延ばすことに繋がります。

濡れた水着を持ち帰る際は、ビニール袋ではなく、通気性の良いメッシュバッグや、専用のセームタオル(スイムタオル)で包むのがおすすめです。これにより、移動中の雑菌の繁殖を抑えることができます。

競泳水着の洗濯で守りたいこと

競泳水着の洗濯で守りたいこと

記録を目指すスイマーにとって、競泳水着は単なる衣服ではなく、パフォーマンスを左右する重要な「ギア」です。そのため、洗濯方法も普段着とは全く異なる、特別な配慮が求められます。

特に、トップモデルの競泳水着に施されている撥水加工や、体を締め付ける着圧機能は非常にデリケートで、誤った洗濯はこれらの機能を一瞬で台無しにしてしまいます。

競泳水着の性能を維持するために、絶対に守るべき原則は以下の通りです。

競泳水着 洗濯の絶対原則

  1. 洗剤は原則として使用しない:多くのメーカーが、洗剤の使用は撥水加工を損なう可能性があるとして、「真水での手洗い」を推奨しています。洗剤に含まれる界面活性剤が、生地表面の撥水基を覆ってしまい、水を弾く効果を弱めてしまうためです。

  2. 洗濯機・乾燥機は絶対厳禁:洗濯機の強い水流や機械的な摩擦、そして乾燥機の高温は、繊細な生地や特殊な加工、接着された縫い目(ボンディング加工)に致命的なダメージを与えます。性能の低下だけでなく、物理的な破損に繋がります。

  3. 徹底して優しく扱う:ゴシゴシ擦る、強く揉む、ねじり絞るといった行為は全てNGです。必ず「優しく揺すり洗い」または「押し洗い」と、「タオルドライ」を徹底してください。爪を立てないように注意することも重要です。

高価で高性能な水着だからこそ、必ず製品に付属している取扱説明書や、各メーカー公式サイトに記載されているお手入れ方法を熟読し、厳密に守ることが、水着の性能を最大限に引き出し、長く使い続けるための鍵となります。

競泳水着におすすめの洗剤は?

前述の通り、競泳水着は真水での手洗いが基本とされています。しかし、長期間使用していると、どうしても皮脂汚れや臭いが気になってくることがあるでしょう。そのような場合に限り、洗剤の使用を検討しますが、その選択は非常に慎重に行う必要があります。

最もおすすめできるのは、「競泳水着専用の洗剤」です。一部のスポーツメーカーや水着ブランドから、撥水性などの特殊機能を損なわないように成分が調整された専用洗剤が販売されています。これらを使用するのが最も安全で確実な方法です。

もし専用洗剤が手に入らない場合は、市販の「おしゃれ着用中性洗剤」で代用することも可能ですが、その際は必ず裏面の成分表示を確認し、以下の成分が含まれていないものを選んでください。

競泳水着に絶対NGな洗剤成分

  • 柔軟剤繊維をコーティングしてしまい、撥水効果を著しく低下させます。
  • 蛍光増白剤(蛍光剤):白い衣類を白く見せるための染料の一種で、水着本来の色合いを損なう可能性があります。
  • 漂白剤:塩素系・酸素系を問わず、生地の劣化や色落ちの直接的な原因になります。

これらの成分が含まれていない、できるだけシンプルな処方の中性洗剤を選び、使用する際も規定量より少なめにして、ごく短時間で洗い上げるように心がけましょう。

水着を乾燥機にかけてしまった時の対処法

水着を乾燥機にかけてしまった時の対処法

「やってしまった…!」洗濯物の中に紛れていた水着を、うっかり乾燥機にかけてしまった。そんな時、目の前の縮んでゴワゴワになった水着を見て、頭が真っ白になってしまうかもしれません。

まず、残念ながらお伝えしなければならないのは、乾燥機の高熱によって一度ダメージを受けてしまったポリウレタン繊維を、完全に元に戻すことはできないということです。

熱によって繊維が溶けたり、切れたり、弾力性を永久に失ってしまったりするため、フィット感や伸縮性が元通りになることは期待できません。

しかし、捨てる前に試せる最後の応急処置があります。それは、硬化してしまった生地の風合いを少しでも和らげるための方法です。

乾燥機後の応急処置

  1. 洗面器に30℃以下のぬるま湯を張ります。
  2. 普段お使いのヘアトリートメントや、柔軟剤を少量(数滴程度)溶かします。
  3. そこに、乾燥させてしまった水着を15~20分ほど浸します。
  4. 時間が経ったら、優しく揉みこむようにして成分をなじませます。
  5. 成分が残らないよう、きれいな水で十分にすすぎます。
  6. タオルドライで優しく水分を取り、陰干しします。

この方法は、トリートメントなどの成分で繊維をコーティングし、手触りを擬似的に柔らかくするものです。ダメージが修復されるわけではありませんが、ゴワゴワ感を多少改善できる可能性があります。

これはあくまで最後の手段であり、「水着に乾燥機は絶対NG」という教訓として、心に刻んでおくことが何よりの対策です。

水着の塩素臭除去についてよくあるご質問FAQ

水着についた砂がどうしても取れない場合はどうすればいいですか?

無理に擦らず、まずは完全に乾かしてください。乾いた状態で生地を優しく伸ばし、裏側から指で軽く弾くと、繊維の奥に入り込んだ砂もポロポロと落ちやすくなりますよ。

日焼け止めやサンオイルのシミがついてしまいました。どうやって落とせばいいですか?

油性の汚れなので、洗う前にシミの部分におしゃれ着用中性洗剤の原液を直接つけ、指で優しくなじませておきましょう。その後、通常通り手洗いすれば、きれいに落とせることが多いです。

塩素で色落ちしてしまった水着の色は元に戻せますか?

残念ながら、塩素によって化学的に色が分解されてしまった場合、家庭で元に戻すことは非常に困難です。色落ちを防ぐためにも、着用後すぐに塩素を洗い流すことが何よりも大切です。

ラッシュガードも水着と同じ洗い方で大丈夫ですか?

はい、基本的には同じ洗い方で問題ありません。ラッシュガードもポリウレタンを含むデリケートな素材が多いため、中性洗剤での手洗い、または洗濯機の手洗いコースで優しく洗うのがおすすめです。

自宅での洗濯表示(洗濯タグ)はどこを確認すればいいですか?

水着の内側、脇のあたりに縫い付けられている白いタグを確認してください。桶のマークや手のマークがあれば家庭で洗濯可能です。詳しくは新しい洗濯表示について解説した記事や、消費者庁のウェブサイトで確認できます。(出典:消費者庁ウェブサイト)

水着塩素臭除去で快適に!まとめ

水着塩素臭除去で快適に!まとめ

お気に入りの水着を、塩素臭やダメージから守るための方法、いかがでしたか?最後に、この記事の重要なポイントをまとめておさらいしましょう。

  • 水着の塩素臭や劣化の最大の原因は着用後の放置
  • プールから出たらすぐに真水で塩素を洗い流すのが鉄則
  • 自宅での洗濯は「おしゃれ着用中性洗剤」での手洗いが基本
  • ゴシゴシ擦らず、優しく「押し洗い」する
  • すすぎは洗剤が残らないように念入りに行う
  • 脱水は絞らずに「タオルドライ」で水分を吸い取る
  • 洗濯機を使う場合は「ネット」「手洗いコース」「脱水最短」を守る
  • 子供の水着はすすぎを特に丁寧に行う
  • フィットネス水着は毎回のケアが寿命を左右する
  • 競泳水着は撥水機能を損なわないよう洗剤選びに注意
  • 新しい水着も着用前に一度洗うのがおすすめ
  • 乾燥機やドライヤーの熱は水着にとって絶対にNG
  • 干すときは型崩れを防ぐため「陰干し」を徹底する
  • 頑固な塩素臭にはクエン酸やお酢を使ったつけ置きも有効
  • 正しいケアをすれば水着は長く快適に使える

今日からできる!水着長持ちアクションプラン

さっそく今日から実践して、水着ケアを習慣にしましょう!

  1. プールバッグに乾いたタオルを一枚追加:濡れた水着を包んで持ち帰るための「水着用タオル」を準備しましょう。
  2. 帰宅後の動線に「水着洗い」を組み込む:お風呂に入る前に、洗面所で5分だけ水着を押し洗いする、というルールを作ってみましょう。
  3. お洗濯コーナーに指定席を作る:おしゃれ着用中性洗剤の隣に、水着洗い専用の小さな洗面器を置いておくのも、習慣化のコツですよ。
洗濯博士ひなた

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!これで、あなたも自信を持って水着のお手入れができるようになったはずです。

正しいケアは、お気に入りの水着を長持ちさせるだけでなく、次のレジャーをもっと快適で楽しいものにしてくれます。ひと手間を惜しまず、大切な水着との思い出をたくさん作ってくださいね。

あなたの夏が、もっともっと輝くことを心から応援しています!

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この記事を書いた人

「ひなたの洗濯ラボ」管理人、洗濯博士ひなたです🧺🌸
20年以上の洗濯経験と、数えきれない失敗&成功から学んだ“衣類を長持ちさせるコツ”を発信しています☀️

家庭でできる洗濯の工夫から、プロに任せたいメンテナンスまで、実体験ベースでやさしく解説中。
「洗濯をもっとラクに、もっと楽しく✨」をモットーに、皆さんの暮らしに役立つ情報をお届けします😊

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